コミュニケーション論基礎編

TRPGにおいてコミュニケーションは重要な地位を占めます。
誰もコミュニケーションをすること無しに、TRPGをすることは出来ないのです。
そしてTRPGで最もよく使われるコミュニケーションこそが会話です。
と、すれば会話の巧拙はTRPGに大きな影響を与えるはずです。
ここでは会話について考察を進めていきましょう。

TRPGにおける会話で最も重要なのは
「面白い事を言う」事でも、「賢い・優れた発言をする」事でも無く
「人の話を良く聞く」事です。
TRPGは基本的に多人数で行われるものですから
一般に話をする時間より、話を聞く時間の方が遥かに長くなります。
5人で卓を囲むなら、5時間のセッションだとして
話す時間は、単純に均等割して一人1時間。
残りの4時間は人の話を聞くことになります。

これは非常に単純化したモデルではありますが
少なくともTRPGにおける「話を聞く時間」の比率の大きさは
納得していただけるかと思います。
そして話を聞く時間が、話をする時間よりも長いとなれば
良い話の聞き方を考えることは
より多くの時間を快適かつ円滑に過ごす事に寄与することでしょう。

良い話の聞き方というのは簡単です。
話者の目を見て、微笑みを浮かべ、適度に相槌を打ち
適当な所で疑問点等を質問するのです。
たったそれだけで貴方は中々に魅力的なプレイヤーと見做されます。
間違いなく。

◆発話

こちらから話しかける時は
「何を、どう、何時、誰に話すか」を十分吟味してから話しましょう。
貴方以外の誰かが話してる間に十分吟味すべき時間はあります。
何か面白い事を考え付いたらしき人が、勢い込んで
話し出すものの、途中でもごもごと不明瞭になって終わるのは
コンベでは割と見かける光景です。

また、上手い質問をする為に質問にはクローズドクエスチョンと
オープンクエスチョンがある事を覚えておきましょう。

クローズドクエスチョンは答えがYesかNoかに絞られる質問。
例=「貴方の武器はグレートソードですか?」

オープンクエスチョンは答えの幅が相手に委ねられている質問。
(5w1h=when where who what why how)
例=「貴方はどんな武器を持っていますか?」

話を広げるためにはオープンクエスチョンが適しています。
クローズドクエスチョンは自分の期待を押し付けるような
聞き方になる場合があるので注意が必要です。